概要
USD(Universal Scene Description)を通じて様々なDCCツール間のコラポレーションワークフローを効率化可能です。
Marvelous Designerの衣装、アバター、副資材などの要素を USD ファイルとしてエクスポート可能です。また、外部 DCCツールで製作したデータをMarvelous Designerにインポート可能です。
USDファイルインポート
USDファイルをアバター、副資材、背景&プロップ形式としてインポート可能です。
シミュレーションキャッシュとアバターのアニメーションをインポート/エクスポート可能です。 (ver.2024.1)
手順
下記の手順でUSDファイルをインポートします。
場所
メインメニュー ▶ ファイル ▶ インポート(追加) ▶ USD
USD レイヤーWindow ▶ インポート
USD ファイルをMarvelous Designerビューポートにドラッグ&ドロップ
USD インポートメニュー設定項目
形式 |
開く | 作業中の要素をすべて削除し、インポートしたデータのみを読み込みます。 |
追加 | 作業中の要素を残し、インポートしたデータをシーンに追加します。 | |
フィッティングスーツ自動生成 |
自動的にフィッティングスーツを生成します。 | |
オブジェクトタイプ |
Avatar |
USDデータをアバターとして読み込みます。 |
Trim |
USDデータを副資材として読み込みます。 - 副資材は衣装との衝突判定が無視されます。 - 衝突判定は副資材のProperty Editorでオン・オフ可能です。 - オブジェクトを選択>ギズモのグルー(Glue)アイコンを選択し、衣装に副資材を接着できます。 |
|
Scenes & Props | Scenes & Props (背景/プロップ)として読み込んだオブジェクトは衣装との衝突判定が無視されます。 | |
スケール |
スケール | スケールの単位を設定します。 |
% | %単位でスケールを調整できます。 | |
移動 |
X,Y,Z |
オブジェクトがインポートされる位置を設定します。 |
単位 |
位置設定時の単位を設定します。 | |
底面を地面に合わせる |
オブジェクトの底面を地面の高さに合わせます。 |
※ 参照(ver.2024.1)
- アニメーション レイヤ名は変更しないことを推奨します。
- モーションファイル(.MTN) はMarvelous Designerがサポートするデフォルト骨格アバターではないため、アバターに適用されません。
- 複数のジョイントアニメーション (SkelAnimation) がアニメーション ウィンドウにロードされている場合、最も上位のアニメーションが再生されます。
結果
USDファイルが設定に合わせて読み込まれます。
読み込まれたUSDファイルのレイヤーが USD Layer ウィンドウに表示されます。
- ワークスペースに USD Layer ウィンドウがない場合、新規のフローティングウィンドウが立ち上がります。
USDファイルエクスポート
衣装(パターン)、アバター、副資材をUSDファイルでエクスポート可能です。
シミュレーションキャッシュとアバターのアニメーションをエクスポート可能です。 (ver.2024.1)
手順
下記手順でUSDファイルをエクスポートします。
場所
メインメニュー ▶ ファイル ▶ エクスポート ▶ USD
USD エクスポートメニュー設定項目
メッシュ |
Prim Path |
メッシュを選択または選択解除します。 - エクスポート時に含まれる Prim Path を指定します。 |
材質 |
Prim Path |
材質を選択または選択解除します。 - エクスポート時に含まれる Prim Path を指定します。 - 材質エクスポート時は USDファイルと同じパスに Textureフォルダーが生成され、Texture が格納されます。 |
オブジェクト |
全パターン選択 |
全てのパターンを選択または選択解除します。 - ドロップダウンメニューで個別選択可能です。 |
全アバター選択 |
全てのアバターを選択または選択解除します。 - ドロップダウンメニューで個別選択可能です。 |
|
全グラフィック・副資材選択 |
全てのグラフィック及び副資材を選択または選択解除します。 - ドロップダウンメニューで個別選択可能です。 |
|
単一のオブジェクト (ver. MD2024.0) |
単一オブジェクトとしてエクスポートします | |
複数のオブジェクト (ver. MD2024.0) |
複数オブジェクトとしてエクスポートします。 | |
薄い |
厚みのないメッシュとしてエクスポートします。 | |
厚い |
厚みのあるメッシュとしてエクスポートします。 | |
統合UV座標 |
全てのパターンのUVを 0 から 1 に格納します。 |
|
画像サイズ |
画像サイズを設定します。 |
|
縫い代までテクスチャを拡張 |
UVシェルの輪郭を設定したピクセル分拡張します。 |
|
衣装シミュレーションデータを含める |
USDエクスポート時に衣装シミュレーションデータを含めます。 |
|
オプション (ver.2024.1) |
ジョイントアニメーション (ver.2024.1) |
アバターのジョイントアニメーションをスケルタルアニメーションとして保存します。 ※ 注意 : USDレイヤーウィンドウのSkelRoot以下にエクスポートされます。. |
キャッシュアニメーション(ver.2024.1) |
記録された衣装のアニメーションを保存します。 ※ 注意 : 衣装のキャッシュアニメーションはメッシュ自体の頂点アニメーションとしてエクスポートされるため、アニメーションタイプ primに格納されません。 |
|
基本 |
スケール | スケールの単位を設定します。 |
% | %単位でスケールを調整できます。 |
※ 注意 (ver.2024.1)
- アニメーション レイヤ名は変更しないことを推奨します。
- パターンとアバターを同時にエクスポートするには、まずアバターを選択し、次にパターンを選択します。
結果
USDファイルが設定に合わせてエクスポートされます。
- 材質エクスポート時は USDファイルと同じパスに Textureフォルダーが生成され Textureが格納されます。
USD Layer ウィンドウ
USD ファイルのレイヤー構成は USD Layer ウィンドウに表示されます。
手順
以下の手順で USD Layer ウィンドウを開きます。
場所
ウィンドウ上部のモード選択ドロップダウンメニュー ▶ USD Layer
1. 上部UI
作成 |
USDファイルを生成します。 - 材質のエクスポート時、生成したUSDファイルと同じパスに Textureフォルダーが生成されます。 |
インポート | USDファイルをインポートします。 |
削除 | USD Layer内のすべての項目を削除します。 |
2. Layer リスト
Authoring Layer |
プロジェクト内のデフォルトレイヤーです。 - 衣装、副資材、背景・プロップを USDレイヤーとしてエクスポート時 Authoring Layerとしてエクスポートされます。 |
Material |
材質のレイヤーです。 - レイヤー名は Export to USD Layer 時に自由に指定可能です。 |
Mesh |
Meshのレイヤーです。 - レイヤー名は Export to USD Layer 時に自由に指定可能です。 |
3. Layer 右クリックコンテキストメニュー
Layer リストから右クリックで以下のメニューが表示されます。
Authoringレイヤーに設定 |
選択したレイヤーをAuthoringレイヤーに設定します。 - 左ダブルクリックで設定可能です。 次の場合は「Authoringレイヤーに設定」項目が表示されません。 - 既に Authoring Layerに設定されているレイヤーの場合 - USDZ Layerの場合 - Missing Layerの場合 |
削除 |
レイヤーを削除します。 次の場合は「削除」項目が表示されません。 - Authoring Layerの場合 |
レイヤーからUSDZをエクスポート |
読み込み専用ファイルとしてエクスポートします。 - USDZファイルをインポートした場合、再度エクスポートすることはできません。 |
4. ビューポート上で衣装または副資材を選択、右クリックメニューの「USDレイヤーへエクスポート」
衣装または副資材を選択し、右クリックメニューから「USDレイヤーへエクスポート 」でAuthoringレイヤーにエクスポート可能です。(この時 AuthoringレイヤーのUSDファイルが更新されます。)
USDレイヤーへエクスポートメニュー設定
Mesh |
Prim Path |
メッシュを選択または選択解除します。 - エクスポート時に含まれる Prim Pathを指定します。 |
Material |
Prim Path |
材質を選択または選択解除します。 - エクスポート時に含まれる Prim Pathを指定します。 - 材質エクスポート時は USDファイルと同じパスに Textureフォルダーが生成され、Texture が格納されます。 |
オプション (ver.2024.1) |
ジョイントアニメーション (ver.2024.1) |
アバターのジョイントアニメーションをスケルタルアニメーションとして保存します。 ※ 注意 : USDレイヤーウィンドウのSkelRoot以下にエクスポートされます。. |
キャッシュアニメーション (ver.2024.1) |
記録された衣装のアニメーションを保存します。 ※ 注意 : 衣装のキャッシュアニメーションはメッシュ自体の頂点アニメーションとしてエクスポートされるため、アニメーションタイプ primに格納されません。 |
|
基本 |
スケール | スケールの単位を設定します。 |
% | %単位でスケールを調整できます。 |
* USD Layerへエクスポートを使用して衣装を書き出す場合、3Dウィンドウのレンダリングスタイルが「テクスチャ表面の厚み」Thick Textured Surface の場合は、厚みがある状態でエクスポートされます。
結果
USDファイルが設定に合わせてエクスポートされます。
* プロジェクトファイル(*.zprj)には保存時にUSD Layer情報が全て格納されます。
- プロジェクトファイル読み込み時、指定されたUSDファイルが見当たらない場合新しく生成または該当USDパスを無視することが可能です。
* Marvelous Designerで作成したUSDサンプルファイルをダウンロードできます。USDファイルサポートによるワークフローの効率化を是非体験してみてください。 USDファイルエクスポートに関する詳細なチュートリアルも近日公開予定です。
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